女性誌販売部数No.1(※1)の雑誌「ハルメク」をグループで発行する株式会社ハルメクホールディングス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:宮澤 孝夫)ハルメク 生きかた上手研究所は、50歳以上の女性(事前調査490名、本調査449名)へのアンケート結果をもとにした「50歳からのハルメク世代に聞く なんでもランキング」を公開しました。テーマは「2024年中に始めたいこと」です。
(※1)日本ABC協会発行社レポート(2023年1月~6月)
【調査概要】
事前調査と本調査に分けて調査を実施。事前調査では「2024年中に始めたいこと」を1名あたり3つまで自由記述で聴取し、回答が多かった20個を選抜した。本調査では20個についてそれぞれ7段階で評価を得た。
調査の方法:WEBアンケート
調査の対象:全国50~86歳の女性
※能登半島地震により災害救助法が適用された新潟県・富山県・石川県・福井県の市町村は除く
調査実施日:事前調査 2024年1月30日(火)~2月1日(木)
本調査 2024年2月13日(火)~2月15日(木)
回答者数 :事前調査 490名 本調査 449名
※本調査は50代、60代、70代以上が均等になるよう再集計した。
本文中の回答者数は再集計後の人数。
調査主体 :株式会社ハルメクホールディングス 生きかた上手研究所
【集計方法】
評価(7段階)に応じて配点し、ランキングを算出した。
[質問]次の内容についてあなたはどの程度「2024年中に始めたい」と思いますか。今年になってすでに始めた方は、始める前の意欲をお教えください。
[配点]とても始めたい:100点、始めたい:85点、まあ始めたい:65点、どちらともいえない:50点、あまり始めたいと思わない:35点、始めたいと思わない:15点、全く始めたいと思わない:0点
なお、「2024年以前からやっている」と回答した方は集計から除外している。
※調査主体の「株式会社ハルメクホールディングス 生きかた上手研究所」所長への取材、コメント提供も可能です。
※本リリース内容を掲載いただく際は、出典「ハルメク 生きかた上手研究所調べ」と明記をお願いいたします。
【 調査サマリ 】
1位 片付け
理由1位は「できる時・動けるうちにやりたいことをやりたい」。2位「子どもたちに苦労を掛けたくない」は20の選択肢の中で最も高かった。
2位 健康管理
理由1位は「いつまでも元気・健康でいたい」。運動や趣味の充実を通して心身を健康にしたいという声が多かった。
3位 友人・仲間との交流
理由1位は「人との交流を大事にしたい」。コロナ禍を経て、2024年以前から始めている人も多い。
他:2024年トレンドのきざしは「一人旅、一人でのツアー参加」
これまでやっていないが、今年になって始めたい人が多かったのが「一人旅、一人でのツアー参加」。60・70代で8位に入った。コロナの収束、子供の独立や伴侶との別れなどをきっかけに、人に気を遣わず自由に旅したいという声が目立った。
始めたい理由(ランキングTOP3の理由5位まで)
「2024年中に始めたいこと」と「2024年より前からやっていること」
- 散布図右上には、2024年に限らず50歳以上の女性がやりたいこととして、「友人・仲間との交流」「家族や友人との旅行・海外旅行」「片付け」「健康管理」などが位置する。
- ピンク色の網掛け部分は、2024年より前からやっている人が少なく、2024年になって始めたい人が多い「一人旅、一人でのツアー参加」「ダイエット」「その他の新しい習い事・趣味」であった。
始めたい具体的な理由(事前調査・本調査の自由回答を抜粋)
1位 片付け
- 還暦前にある程度、片付けておきたい(58歳)
- 運気を上げるため、体力のあるうちにしておきたい(61歳)
- スッキリとしたお部屋で気分良い時間を満喫したい(72歳)
2位 健康管理
- 薬に頼らず、自分で健康を身に付けようと勉強をしたいと始めた(57歳)
- 夕飯の献立を記録したい。70歳になった夫のためにも腸活をしたいので、食べた物、食べる物に気をつけていきたい(64歳)
3位 友人・仲間との交流
- 何か習い事をして、お茶を飲むくらいの友達が欲しい(58歳)
- 人生何があるかわからない。友人と会うのも、いつかまたねじゃダメ。会いたかったらすぐアポを取って会う(64歳)
一人旅、一人でのツアー参加
- ひとり旅をしたいが、いきなりはハードルが高いので、実家のあった関西の旅から少しずつできる準備をしていきたいと思っている(62歳)
- 知人と一緒に旅行参加するのも楽しいけれど、相手の都合が悪かったり、自分が行きたい場所でも相手が行きたくなかったりなどの理由で行けない場所がある(69歳)
- 主人と海外、国内と旅行をしていましたが、3年前に主人が亡くなり行かなくなりました。そろそろ一人旅をしてみようと思います(77歳)
ダイエット
- 元々太っているのに去年また3キロも増えてしまった。秋には同窓会が予定されているので、少しでも痩せたい(52歳)
- 体重を3キロ減らす。膝を痛めて、身体を少し軽くしたい(58歳)
その他の新しい習い事・趣味
- ヒップホップダンススクールへ通う。運動不足解消と長年ずっとしたかったことを今年は絶対したかったので(57歳)
- 大学をオンラインで受講。長くボランティアをしているが地域や福祉社会を学習したい(55歳)
- カープの追っかけ。カープの試合を広島以外で見たい(70歳)
投資・資産運用(新NISAなど)
- 金投資。貨幣価値が下がっていくから(69歳)
- NISAを始めたい。老後資金を確保するため(72歳)
仕事
- 新しい事業を始めたい。自分が困った時に何処に、誰に、相談したら良いかわからずに苦労した。そのようなことで困っている人の問題を解決するための事業を始めたい(59歳)
その他
- 主に自分の容姿に関してお金を使ってみたい。最近写真に写る機会があり、もっとイキイキと美しくなりたいと思った(61歳)
【専門家の見解】
ハルメク 生きかた上手研究所 所長 梅津 順江(うめづ ゆきえ)
2016年3月から現職。主に年間約900人のシニアを対象にインタビューや取材、ワークショップを実施
自分の余生を豊かに彩るためなら、お金も時間も惜しまない
『2024年中に始めたいこと』の2トップは「片づけ」と「健康管理」でした。年を重ねただけモノが多く、体調不良を感じやすい世代ならではの困りごとを反映しての結果。「友人・仲間との交流」「旅行」が上位なのも、人との接触や外出の自粛があった反動ということなのでしょう。その他TOP20に入った開始意欲は、「ダイエット」「筋トレ・ストレッチ・ヨガ」「有酸素運動」などの美容や運動、「海外旅行や推し活のための語学学習」の再開、「合唱・カラオケ・ボイストレーニング」などの発声。外向き志向が高まっていることが伺えます。事前調査では、「ZUMBA」「ベリーダンス」「川柳」「街角ピアノ」「チェロ」「篠笛」「ハンドベル」「英会話シャドーイング」「シャンソンをフランス語で歌う」「ソウタシエ」「古文書」「写経」「つまみ細工」「アイヌ刺繍」「大人の塗り絵」「ホロスコープ」「ビリヤード」「援農」など、一風変わった具体的な記述が複数みられました。
実に多様ですが、始めたい理由で共通していることがありました。それは「元気なうちに」「体力あるうちに」「体が動くうちに」「行けるうちに」「食べられるうちに」です。
この「~のうちに」表現の裏には、余生の時間を意識したマインドが垣間見られます。「ヨーロッパなどの飛行10時間超えの長旅」を挙げた61歳女性は、「自分の年齢を考えるとあと15年くらいしかない。自然災害が多くて季節を選んでいると遠方へは年1回しか行けない」と計算。自分の健康寿命と変動が著しい昨今の環境の両方を鑑み、「あと何年」「あと何回」とカウントダウンを焦ってしているというわけです。人生を折り返すと、時間の経過をより短く感じ、貴重で大切な日々を、という思いが強まるのかもしれません。
上記以外に、「音楽療法士」「漢検」「薬膳茶」「マインドフルネス」「健康管理能力検定」など、資格取得に踏み出す話、「ボランティア」「困窮者支援の仕事」「介護予防サポーター」「コンポスト」「ヘアドネーション」「手話」「有機栽培」など人や社会の役に立つ挑戦も挙がりました。50歳以上の女性は、新しいことへのチャレンジ意欲が旺盛で、学びへの上達欲求、社会への貢献欲求が高いのです。そしてこれらを「きっかけさえあれば、お金も時間も惜しまずに取り組みたい」と思っています。
2024年も、気づくと1/4が過ぎました。「一日一生」ということわざがあります。当該世代が、悔いなく豊かな毎日を新たに築いて生きていけるようなきっかけづくりを企業はしていきたいものです。
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