プレスリリース

【お金に関する意識・実態調査2024】 60代の金融資産は2,000万円超。配当などでの資産が増加した層も。60代女性は男性より自由に使えるお金が少ない一方、不満は少なめ

株式会社ハルメク・エイジマーケティング

女性誌販売部数No.1(※1)雑誌「ハルメク」などのマーケティングやリサーチのコンサルティングを通じて、50代以上のインサイトを日々探求する、ハルメク 生きかた上手研究所は、20~79歳の男女1,200名を対象に「お金に関する意識・実態調査」をWEBアンケートにて実施しました。

【 調査結果のポイント 】

  • 金融資産の平均金額は1,452万円。最も多いのは男女とも60代で2,000万円超。60代で3年前より金融資産が増えたのは17%で、他の年代に比べ配当や金利収入による増加が多い。
  • 1か月に自分に使えるお金は平均3.3万円で、最も多いのは男性60代。男女差は60代が最大で、女性60代は男性60代より1.8万円少なかった。女性60代のお金の使い方の満足度は平均並みの35%だった。
  • 現在投資をしているのは全体で41%。投資額の増加意向が高いのは30代、現在の投資額を維持したい意向が最も高いのは女性60代だった。

(※1)日本ABC協会発行社レポート(2023年7月~12月)

【調査背景】
ハルメク 生きかた上手研究所は、シニアのインサイトについて調査・分析を行っています。2024年は新NISAにはじまり、円高や物価高など、消費抑制のトレンドが続いています。このような中で、お金に関する意識・実態を探るべく、20~70代男女に調査しました。
 
【調査概要】
調査方法:WEBアンケート
調査対象・有効回答者数:20~79歳の男女 1,200名
調査実施日:2024年6月7日(金)~10日(月)
調査主体:株式会社ハルメク・エイジマーケティング ハルメク 生きかた上手研究所
※調査結果のパーセンテージは、小数点以下第2位を四捨五入したため、総数と内訳の合計が一致しないことがあります。
 
※本リリース内容を掲載いただく際は、出典「ハルメク 生きかた上手研究所調べ」と明記のうえ、下記の調査結果の詳細ページ(URL)へのリンクを貼っていただきますようお願いいたします。
※調査結果の詳細はこちら
※調査主体の「ハルメク 生きかた上手研究所」所長への取材、コメント提供も可能です。

60代の金融資産は2,000万円超。3年前と比べ資産が増加・変わらないのは約7割。60代は配当や金利収入による資産増加も。

  • 金融資産の平均金額は全体で1,452万円。男女とも60代が最も高く、2,000万円を超えた。
  • 3年前と比べた金融資産の変化は「増えた」16%、「変わらない」54%で、合計すると71%。「減った」は29%で、70代は39%と全体よりも高かった。
  • 金融資産が増えた理由として多かったのは、「収入の増加」「貯蓄総額の増加」など。20~30代では「収入増加」が圧倒的に多いが、60代では「配当や金利収入」が30%だった。

1か月に使える平均金額は3.3万円。60代は男女で1.8万円の差。お金の使い方に満足しているのは36%。女性70代の満足度が高い。

  • 自分のために1か月に使える平均金額は3.3万円。最も高いのは男性60代4.5万円、最も低いのは女性40代2.4万円だった。各年代の男女差を見ると、未婚が多い20代では差がない一方、30代から60代までは男性の金額が高く、60代は1.8万円の性差があった。
  • お金の使い方の満足度は全体で36%。最も高いのは女性70代49%だった。最も低いのは女性40代26%で、1か月に使えるお金の少なさと連動している。

現在投資をしているのは41%。30代は額を増やしたい意向が高く、女性60代の7割以上は今の額を維持・継続したい。

  • 現在投資をしているのは41%。男性30代・男性60代が約半数と高かった。
  • 現在投資をしている人の今後の意向を見ると、「額を増やしたい」34%、「額を維持・継続したい」56%だった。男女30代で「額を増やしたい」が半数前後を占めるほか、女性60代は「額を維持・継続したい」が74%と最も高かった。女性70代では「額を減らしたい」「やめたい、売却したい」が約3割を占める。
  • 自由回答では、60~70代で株や投資の配当に関する声のほか、幅広い年代で金融知識の不足を挙げる声が目立った。

【専門家の見解】
ハルメク 生きかた上手研究所 所長 梅津 順江(うめづ ゆきえ)
2016年3月から現職。主に年間約900人のシニアを対象にインタビューや取材、ワークショップを実施

60代、70代はすでにしっかり資産運用。まだ投資も消費も伸びしろがあるのは女性60代か

日銀は24年3月末時点の家計の金融資産は前年同期比7.1%増の2,199兆円で、5四半期連続で過去最高を更新したと発表。物価高の影響で、預金は目減りし、生活のために貯金を崩すという公算は外れました。当研究所が調べたところ、金融資産の平均額が最も多いのは60代で、男性2,388万、女性2,138万でした。女性70代も2,000万を超えています。驚いたのは、60代の約7割、70代の約6割が3年前と比べて金融資産が「増えた」「変わらない」と回答したこと。年金生活で収入減になり金融資産を取り崩すはずなのに、どうしてなのでしょうか。金融資産が増えたとする60代の30%が「配当や金利収入がある」と回答。「年金収入」の他、「株式の配当金、投資の分配金がある」というわけです。さらに意外だったのが、女性60代の直近1年の投資額。240万円と、全体平均の215万円を超えており、74%が「投資額を維持したい」と願っていました。
消費に関しては、どうでしょうか。自分のために1ヵ月使えるお金の20~70代男女の全体平均は3.3万円で、男性60代が最も多く4.5万円でした。一方、女性60代は2.7万円。男女差は1.8万円。ちなみに70代は男性3.4万円、女性3.6万円で同水準でした。女性60代のなんと慎ましく、倹しいこと。お金の使い方に対する不満率は2割と全体のなかで最も低い結果でした。満足度は35%と平均並みで「どちらでもない」が45%と突出して高い結果でした。お金の使い方に満足も不満もない女性60代は、「必要なものは買うが無駄遣いはしたくない」、「毎日は控えるがおでかけは充実させたい」とメリハリがきいています。女性60代の必要なものとは何でしょうか。「100万円渡されたら何に使う?」の質問には、「旅行・趣味」「おいしい食」「投資」が目立ちました。「リフォーム」「車」「家電」なども見られます。一見、倹約で控えめな女性60代は、長い余生が待っているからか、まだ投資欲を燃やしそうですし、人生の後半ステージに向けた消費も動かしそうです。

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