【健康に関する意識と実態調査 2024】1年間で健康にかけている平均金額は全体で「138,569円」。 前年から約10,000円増加し、「運動サービス」が増加を牽引
株式会社ハルメク・エイジマーケティング
女性誌販売部数No.1(※1)雑誌「ハルメク」などのマーケティングやリサーチのコンサルティングを通じて、50代以上のインサイトを日々探求する、ハルメク 生きかた上手研究所は、50~79歳のハルトモの女性538名を対象に「健康に関する意識と実態調査」をWEBアンケートにて実施しました。
(※1)日本ABC協会発行社レポート(2024年1月~6月)
調査結果のポイント
- 1年間で健康にかけている平均金額は全体で「138,569円」と前年から約10,000円増加。「運動サービス」の平均金額は約5,000円増加。「サプリメント」「健康食品」もそれぞれ約2,800円増加。
- サプリメントにお金をかけている人は、そうでない人に比べ健康不安が高く、健康維持に対する意識が高い。
- 健康全般に関する意識、悩みとして、「健康に関する正しい情報がわからない、何を信じたらよいのかわからない」が前年より約4ポイント増加。
【調査背景】
ハルメク 生きかた上手研究所は、シニアのインサイトについて調査・分析を行っています。シニア層は、若年層に比べ、健康に対する意識が高いと言われています。また、近年ではchocoZAPに代表されるコンビニジムや、自宅で動画を通じて手軽に運動できる環境が定着しつつあります。今回は健康に対する価値観や健康づくりへの取り組みについて、どのような意識・実態を持っているのかを把握すべく、「健康に関する意識と実態調査」を実施しました。
【調査概要】
調査方法:WEBアンケート
調査対象・有効回答者数:50~79歳の全国のハルトモ(ハルメクのモニター組織)の女性・538名
調査実施日:2024年9月10日(火)~9月13日(金)
※ 調査主体:株式会社ハルメク・エイジマーケティング ハルメク 生きかた上手研究所
※ 調査結果のパーセンテージは、小数点以下第2位を四捨五入したため、総数と内訳の合計が一致しないことがあります。
※ 本リリース内容を掲載いただく際は、出典「ハルメク 生きかた上手研究所調べ」と明記をお願いいたします。
※ 調査主体の「ハルメク 生きかた上手研究所」所長への取材、コメント提供も可能です。
1年間で健康にかけている平均金額は全体で「138,569円」と前年から約10,000円増加。「運動サービス」の平均金額は約5,000円増加。 「サプリメント」「健康食品」もそれぞれ約2,800円増加
- 1年間で健康にかけている平均金額は全体で138,569円と、前年調査から約10,000円増加。
- 健康にかけるお金の内訳を見ると、「運動サービス」が平均40,584円で最も高く、前年から約5,000円増加している。そのほか、「サプリメント」「健康食品」それぞれ約2,800円増加。
- 健康に関する項目別にお金を掛けている割合を見ると、「運動サービス」は48.1%、「サプリメント」が52.0%、「医薬品・医療品」が74.9%。
サプリメントにお金をかけている人は、そうでない人に比べ健康不安が高く、健康維持に対する意識が高い
- サプリメントに1円でもお金をかけている人(サプリ消費層)とそうでない人(非該当層)の意識実態を比較すると、5年後の健康状況は「不健康だと思う」と回答した割合はサプリ消費層で15.4%。非該当層は11.6%と3.8ポイント高い。
- 「ボケたくない」意識割合はサプリ消費層で86.8%。非該当層は76.0%と10.8ポイント高い。
- 「筋肉をつけたい」意識割合はサプリ消費層で62.9%。非該当層は54.7%と8.2ポイント高い。
- 「フィットネスジム・スポーツクラブ、運動教室」の利用割合はサプリ消費層で35.4%。非該当層は19.8%と15.6ポイント高い。
- 「疲れやすい/疲れが抜けない」割合は、サプリ消費層で41.4%。非該当層は29.8%と11.6ポイント高い。
「ストレッチ・体操」「ウォーキング」「筋トレ」などの運動をする割合は前年から減少
- 運動をする割合は「ストレッチ・体操」が最も高く75.5%、次いで「ウォーキング」の68.8%、「体操・ラジオ体操」の42.8%と続く。
- 「ストレッチ・体操」「ウォーキング」「筋トレ」はいずれも前年から4~6ポイント程度減少。
健康全般に関する意識、悩みとして「健康に関する正しい情報がわからない、何を信じたらよいのかわからない」が 前年より約4ポイント増加
- 最も回答が多かったのは、前年に引き続き「健康のための活動をしたいが、継続的に行うことが難しいと感じる」で39.6%。
- 次いで「健康に関する正しい情報がわからない、何を信じたらよいのかわからない」が22.7%。前回調査から3.8ポイント増加。
【専門家の見解】
ハルメク 生きかた上手研究所 所長 梅津 順江(うめづ ゆきえ)
2016年3月から現職。主に年間約900人のシニアを対象にインタビューや取材、ワークショップを実施。
「ジム」、「サプリ」の消費額が増加。健康を効率よく手に入れる傾向は強まると予測
50~79歳女性は1年間に平均約14万円を健康に投じていました。2023年の調査から約1万円アップしており、60代が1万円、70代が3万円の増加です。増減の内訳をみると、「医薬品・医療品」は2千円弱減ったのに対し、「ジムなどの運動サービス」「サプリメント」「健康食品」が約3~5千円増えました。解決より予防にお金をかける傾向が強まったことを示しています。
50代以上もジムに通う人が増え、フィットネスクラブ業界の市場規模が拡大したので「ジムなどの運動サービス」の消費額が増えることには合点がいきます。しかし、「サプリメント」「健康食品」の消費額の増加は意外でした。「サプリメント巡る健康被害」の問題で、機能性表示食品のサプリメントを買い控える動きが広がったという報道を目にしていたからです。利用者の割合も「サプリメント」52.0%、「健康食品」43.9%。「お金をかけることで自分の体に意識を持てる」、「予防医療として24万円の高濃度ビタミンC点滴」など、自分の未来の健康に惜しみなく消費する様子がうかがえる自由記述もありました。
「ストレッチ・体操」「ウォーキング」などの運動割合は減ったものの、「ジムなどの運動サービス」の消費額は上がりました。ジムで効率よく筋力をつける傾向になっていると解釈できます。また、サプリメント利用者は、「ボケたくない・筋肉をつけたいなど将来の健康不安が大きく、ジムに通う人の比率も高い」「疲れやすい/疲れが抜けない割合が高い」という特徴もありました。当該世代にとってサプリメントは、手っ取り早く健康が得られる必需品なのでしょう。
健康意識の高いシニア女性は、健康を効率よく手に入れはじめました。今後も、サプリで不足している成分を手軽に摂取し、トレーニングにお金をかけて筋肉維持をするという傾向は広がっていくことでしょう。そんな中「健康に関する正しい情報がわからない」「何を信じていいかわからない」というスコアも上昇しました。信じられる正しい健康情報がより求められていくということです。
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