密着:ハルメクお仕事シリーズ 「通販カタログ」雑貨マーチャンダイザー(MD)編 麻衣子さんの1日
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みなさんに “ハルメクの魅力をもっとお伝えしたい! 仕事を見える化”がコンセプトの「密着:ハルメクお仕事シリーズ」。仕事内容は? 1日のスケジュールは? 気になるあのお仕事を深掘りしていきます。
記念すべき第1回は、「通販カタログ」雑貨マーチャンダイザー(MD)の 麻衣子さんです!
※日本ABC協会発行社レポート(2023年7月~12月)
「通販カタログ」雑貨マーチャンダイザー(MD)とは?
部署:ファッション課
担当:通販カタログ「ハルメクおしゃれ」ファッション雑貨
肩書:マーチャンダイザー(MD)
■マーチャンダイザー(MD)って何?具体的な仕事内容は?
編集部:ファッション商品の総合プロデューサーと呼ばれるマーチャンダイザー(MD)、カッコいい響きですが、どんなお仕事なんでしょうか?
麻衣子さん(以下麻衣子):すごく簡単に言うと、通販カタログ「ハルメクおしゃれ」に掲載する商品を作る仕事です。
ファッション課には、洋服とファッション雑貨の部門があり、私はファッション雑貨の担当をしています。バッグや靴、ストールやアクセサリー、靴下や帽子など、洋服とコーディネートするアイテム全般ですね。
それらの商品を企画・開発し、販売計画、価格設定、発注から納品管理、その後お客様へのフォローまですべて行っています。
密着!1日の業務の流れ
■麻衣子さんのとある1日~外出バージョン~
編集部:展示会訪問に、他社リサーチとありますが、この日は何をしていたのでしょうか?
麻衣子:「新商品開発のネタ探し」がテーマの1日です。
売れる商品を考えるために、市場調査は欠かせません。トレンドをいち早く知ることも重要な仕事の一つなので、多くの展示会へ(他社のお店も)足を運びます。このときは、ちょうどA/W(秋冬)シーズンの展示会でした。
大手から小さなメーカーまで、展示会は年に2~4回開催されるため、午後にギュッと予定をつめて数多く周る感じですね。直接メーカーさんとお会いして、情報交換をしています。
編集部:社外の人とも連携が必要なマーチャンダイザー(MD)は、企画立案や数字分析はもちろんコミュニケーションも大切な仕事なんですね。それにしても、ちょうど春になった頃に秋冬商品も進めるなんて、頭がこんがらがってしまいそうです(笑)。
■タスクはミルフィーユ状態、気持ちの切り替えは?
麻衣子:だいたい1年前から新商品の企画は進んでいきます。来年3月の新商品アイディアを出しながら、12月の商品サンプルをチェック、7月の商品の最終チェックや納品管理を同時進行。ミルフィーユのような作業内容です(笑)。
編集部:頭の切り替えが難しい仕事ですが、気分転換はどう行っているんですか?
麻衣子:社内にハルカフェというコーヒーやお菓子が買えるコーナーがあるので、3時におやつを食べながらコーヒーを飲んでリフレッシュしています。飲み物は無料なので、ついつい長居しちゃうことも(笑)。同僚との会話から、行き詰まっていたアイデアにヒントをもらえることもあり、私にとって大切な時間です。
密着!新商品ができるまで
■7月に新発売の日傘 デザインから販売の流れ
編集部:実際、どのように新商品は生まれるのでしょうか? 7月に新発売する日傘「晴雨兼用折り畳み傘」を例に、その流れを教えてください。
■華やかな裏では、こんなにたくさんの作業が!
※nを販売開始月として、アクションが何ヶ月前かを-(マイナス)で表現
n-11 市場をリサーチ、またお客様の声を参考に何を売るか決め、企画立案します。
n-10 イメージ写真となぜ作りたいかその思い、予算などを1枚の紙にまとめます。このときは「軽量な日傘だと、作りが華奢すぎて開け閉めがしにくい、強風で吹き飛ばされやすいとのお声からスタート。丈夫で持ちやすい日傘を目指す。」としてコンセプトをまとめました。
n-9 カタログ編集者や予算管理担当と共通認識化
実際にデザインを描く
n-8 複数のメーカーに打診。サンプルを出してもらう。メーカーを決定
n-7 サンプルの改善点などをチェックし、修正指示書を作成
n-7~5 戻ってきたサンプルを再度チェック(3~4回繰り返す)
n-5 完成した商品を企画会議にかける
n-5 予算管理の担当者と相談し、発注数を決める
n-4 メーカーに発注。生産スケジュールを見つつ、納品管理
n-2 カタログに掲載するための細かいスペックを書きだす
n--0 誌面に商品が掲載、販売スタート
n+1 お客様センター経由で、購入を検討されている、または購入されたお客様からの問い合わせ対応
■1年に担当する商品の数に驚き!
編集部:月にどれくらいの商品を担当されているのでしょうか?
麻衣子:月に約10アイテムなので、年間120アイテムです。
この日傘は完全オリジナルですが、既製品のブランドをバイイング(そのまま仕入れる)することもあります。あとは、既存品にポケットをプラスするなどの独自のアレンジも。5割がオリジナル商品、4割がコラボ商品、1割が仕入れ商品という感じですね。
マーチャンダイザー(MD)のだいご味、オリジナルアイテム作り
■超大ヒット!軽量バッグ誕生ストーリー
編集部:マーチャンダイザー(MD)のやりがいの一つに、自分の考えたオリジナルアイテムのヒットがあるのではないでしょうか。「シープレザー軽量トート」が、大ヒット中(シリーズ累計 8万個以上)ですが、麻衣子さんも携わったと聞きました。
麻衣子:この商品は、お客様との対話から生まれました。「革バッグはおしゃれだけど、固くて重たいから諦めてナイロンバッグにしている」というお悩みから、革バッグに求めているのは何より軽さなのだと分かりまして、軽くておしゃれな革バッグを作ろう! と。
そんなときにある取引先さんの革に出会いました。普通はバッグに使われない革なのですが、とにかく軽くて柔らかいのでこれならお客様のニーズが叶えられるのではないかと、バッグにしてみたんです。それが、顧客のニーズにハマり大ヒット商品に育ってくれました。
編集部:なるほど、そういうアンテナを張っておくことはとても重要ですね。麻衣子さんが、オリジナル商品を作る上で大切にしていることはありますか?
麻衣子:この軽量トートもそうですが、最新のトレンドだけを打ち出して提案するのではなく、お客様の意見を反映させることに重きを置いています。雑誌「ハルメク」やWEB情報サイト「ハルメク365」があり、さらにハルトモというモニター組織もある。そんなお客様との距離が近いハルメクだからこその視点を持つことが大切だと考えています。
麻衣子さんの仕事にかける思い
■ハルメクに入社した理由
麻衣子:昔から物作りが大好きで、いつもお絵描きをしているような子どもでした。中でもファッション雑貨に惹かれ、開発に携われる仕事がしたいとずっと思っていました。
編集部:数ある会社からハルメクを選んだ理由はなんでしょうか?
麻衣子:最近は、洋服にお金をあまりかけずプチプラ(値段が安いこと「プチ(小さい)プライス(価格)」の略)という方が多いですよね。それが悪いということではなく、私個人は物に愛着を持っていたいタイプ。一つの物を大切に使い続ける方に、本当に良い物を作っていきたいんです。ハルメク世代の方は目が肥えていらっしゃるし、そこを顧客層にしているハルメクはいいなぁと。
あと、おばあちゃんっ子だったのもあります(笑)。おばあちゃんやお母さん世代の人たちに、おしゃれな雑貨を身につけてもらえたら素敵だなという思いは、今もずっと変わりません。
麻衣子さんの今後のキャリアについて
■子育てと仕事の両立に不安なし!
編集部:仕事を含め、将来設計についてお聞かせください。
麻衣子:そうですね、遠くない将来、子どもも欲しいですし、仕事も続けたいと思っています。ハルメクは産休や時短の制度がしっかり整っているのが魅力。身近な先輩たちが実際に活用している姿を見ているので、安心感がありますね。
■喜んでいただける商品を作りたい
編集部:嘱託社員として入社後、正社員に。10年目になるんですよね。
麻衣子:美大や服飾の専門学校を出ていない知識ゼロからのスタートだったので、本当に先輩にはたくさんお世話になりました。自信を持って作った商品でも売れなかったり、大きな不良品を出したり、生産管理をミスして納期までに商品が出来上がらなかったり……10年間いろいろありましたね(苦笑)。
それでもやっぱり、この仕事は楽しいし大好き。熱意と企画に興味がある人にぜひ挑戦して欲しいです。
編集部:今後の目標について教えてください。
麻衣子:最近、街で私が企画した商品を身に着けてくださっている方を、見かける機会が増えました。見つけた瞬間は、本当にうれしいですね。
「ハルメク おしゃれ」の商品は「おしゃれだけど、楽に使える」がコンセプト。もっともっと多くの方におしゃれを楽しんでいただけたらいいなぁと。そのためには通販だけではなく、ハルメクおみせ(実店舗)を増やすことも大切だと考えています。
マーチャンダイザー(MD)になって10年。これからもアンテナを張って、愛される商品をたくさん作っていきたいです。
ハルメクお仕事シリーズはいかがでしたでしょうか。
ハルメクグループでは全国の事業所で多くの人材を募集しています。この記事を読んで、ご興味を持っていただけた方は、採用サイトもぜひご覧ください。
編集/入山(ハルイロ編集長) ライター/梅津美希
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