【MVP特集】クライアントのことを徹底的に考え抜く――メディア営業マンが考える仕事術
ハルメクグループの「今」と「未来」を伝えるオウンドメディア「ハルイロ」をご覧いただきありがとうございます。
ハルメクには半期に一度、会社に貢献した社員を表彰する「MVP賞」と「チャレンジ賞」があります。
MVP賞は「会社に対して著しい貢献をした、もしくは困難を乗り越えるために粉骨砕身努力した社員のリーダーシップ・実行力を称える」賞。
チャレンジ賞は「従来の延長線上の取り組みにとどまらず、新しいチャレンジを行った、もしくは会社の未来につながるアクションを行った社員の意欲を称える」賞。
これから全4回にわたって、2022年度上期に受賞した4名へのインタビューをご紹介していきます。
第1回目はMVP賞を受賞した、株式会社ハルメク・エイジマーケティング営業局 メディア営業部の尚(ひさし)さんです。
たとえ大きな案件でも、“ハルメクらしさ”を見失わない
(編集部)この度はMVP賞の受賞、おめでとうございます! 尚さんの受賞理由は「トヨタ“いつでもウェルキャブ”の大型受注を獲得し、売上・利益に貢献した」という内容でした。受賞発表で名前を呼ばれたとき、どんな気持ちでしたか?
(尚さん、以下尚)気を抜いていましたね(笑)。そうしたら急に自分がMVPって言われて、驚きました。評価対象は、課長未満までだろうと思っていたので。
(編集部)青天の霹靂ですね(笑)。受賞理由になったトヨタ“いつでもウェルキャブ”の内容を説明してもらえますか?
(尚)簡単に言うと、トヨタの介護車両の“ウェルキャブ”というシリーズを、ハルメクの誌面、デジタルなどで展開するプロジェクトです。トヨタグループの代理店さんからうちに相談があったのがきっかけです。お話を伺ったら、家で在宅介護をしているから移動のために使うような、介護レベルが高い方たちへのプロモーションをハルメクでやってほしいというご要望だったんです。
(編集部)対象がかなり絞られますね。
(尚)そうなんですよ。ハルメクの読者層に全然当てはまらないなと思って。詳しく車両の話を聞いていくと、コンパクトな車両があったり、被介護者でなくても便利な機能が備わっていることがわかり、潜在的に需要がある層の興味や関心を促せる可能性があるんじゃないかと逆提案したんです。
(編集部)具体的にどういう提案だったんですか?
(尚)まずは、「生きかた上手研究所(通称生き研)」を通じて調査するところからの提案をしました。マーケットの現状把握と客層ごとの認知ギャップを探り、ターゲット設定とコンセプトを固め、受容性を探ってから、プロモーションを行いましょうと。
(編集部)それは、クライアントの意向ではないわけですよね?
(尚)そうですね。どちらかというとクライアントのほうは今まで顕在層にしかアプローチしていなかったため、ターゲットと捉えていなかったですね。やっぱり、クライアントの意向のままアプローチしてもよくないことが分かっているなら、きちんと無理って言ったほうが良いと思っています。うまくいかない、とか誰が喜ぶんだろーっ、て思いながら、進みたくないじゃないですか? それにこの件は、生き研の皆様も同様の感覚で、とても心強かったし、自信持って踏み出せましたね。
(編集部)なるほど、その調査を受けてハルメクらしいプロモーションが作られていったわけですね。調査を受けた後のクリエイティブはどのようなものになったのでしょうか?
(尚)調査の結果、ハルメクの読者の中に、「『よっこいしょ』が無くなり、お出かけが増えそう!」という自分達視点の潜在的なインサイトを見つけることができ、その人たち向けにクリエイティブを制作しました。読後調査で、今まで興味をもたなかったであろうハルメク読者の方々に、しっかりと興味を促し、購買意欲を呼び起こすことができました。
(編集部)シニアを調査したうえで、クリエイティブを制作していくというのは、ハルメクならではのアプローチですね。でも、クライアントの意向に意見するのって大変ではないですか?
(尚)普通はそうなのかもしれませんね。でもハルメクはそういう意味では恵まれていると思います。なぜなら、クライアントが納得しやすい環境が揃っているから。一番はハルメクがシニアビジネスを自ら行っていること、そこで培ったノウハウやスキルがしっかりと蓄積されていること、そして、部数や通販など実績が証明されているので、最初からバイアスなく意見を聞いてもらえるのがでかいと思いますね。それを日々実感しているので、“ハルメク”の立場としてきちんと発言しようと心掛けています。
(編集部)その会社の状況を冷静に見ているってことですね。
(尚)僕、社会人に成りたての頃にいた会社は、クライアントに対するアプローチを徹底的に考えさせられて。上司や先輩に質問しにいくと「自分の意見は?」「もっと考えられることあるだろう」とかって言われて、考えてから来いとか、もう一度よく考えてから来いとかって毎回追い返されちゃうんですよね。そうすると、「自分はどうしたいのか?、なぜそうしたいのか?」を説明できるように一生懸命考えるようになって。ロボットやアルバイト(学生)でもできる仕事じゃなく、自分じゃないとできない仕事をしろって良く言われてましたね。なので、クライアントのためにクライアント側にたって、クライアントが考える以上の価値や想像を生み出せっていうことをみっちり教えてもらいました。
(編集部)その経験が生きているんですね。
(尚)はい。クライアントがどうなると一番良いだろうかと良く考えていましたね。
応募者が1組だけ……、チームワークで乗り切ったリーダーシップのコツ
(編集部)この案件をやっていくうえで、大変だったことやトラブルなどはありましたか?
(尚)一番やばいと思ったのは、リアル試乗の撮影のときですね。ハルトモさんを起用する予定だったんですが、途中段階で1組しか応募がないことがわかりました。なにせ介護車両を家族の中で使う人がいなくちゃいけない条件だったし、撮影場所が名古屋だったんです。撮影日まで1カ月切っていたので、募集範囲を広げて再募集しました。生き研の方に速攻動いてもらって、期日には間に合いましたけど。あれは焦りました。
(編集部)おお、ギリギリセーフ! 社内の人達との連携もすごく重要そうですね。どのくらいの人数が関わっていたんですか?
(尚)この案件自体2年目になりますが、総勢20人くらいですかね。制作担当のクリエイティブプランニング部、デジタルマーケティング部、生き研や、文化事業課も絡んでます。そこに、外部の動画チームなどですね。
(編集部)大所帯のチームですね。今回のMVPに関しては、リーダーシップも評価ポイントだったようですが、いろいろ人を動かすときに気を付けていることはありますか?
(尚)誰にでもフラットな対応になるように気にしていますね。僕、役職で人を見るのがあまり好きじゃなくて。個人として見れなくなっちゃうというか……。言いたいことややりたいことが素直に言えない状況が生まれそうで。
(編集部)フラットに話せた方が、チームの空気がよくなりますよね。でも、それってタメ口になったりとか、なめられたり…しませんか?
(尚)僕は全然嫌ではないです。自分の事がネタになって笑いがおきたり、いじられたらラッキーって思いますよ。その後話しやすい雰囲気が作れますし。プライベートでも娘や息子の友達に、下の名前で呼び捨てされていますよ(笑)。
(編集部)上下関係、年齢関係なく同じように接することができるのは、すごいですね。最後に、今後チャレンジしたいことなどはありますか?
(尚)広告営業じゃなくてもいいんですけど、BtoBはやっていきたいですね。さらに、ユーザーさんにも会いたい。だから今の環境は、結構理想に近いです。あ、あとMVPを獲った時に数年後までにはうちの営業チーム全員、賞をとらせますって宮澤社長に宣言しました(笑)。
(編集部)それは営業チームのみなさん、さぞプレッシャーでしょう……。ハルイロで取材できる日を楽しみにしています!
会社で会うといつもフランクな尚さん。同僚、上司、はたまたクライアントに至るまで、いかなる方にもフラットに接する姿勢を貫き通しているのが印象的でした。ただし、それは相手のことを思うがゆえ。よりみんなが最終的にハッピーになれるように、円滑なコミュニケーションを大事にされているのだと実感しました。
いかがでしたでしょうか? 次回はチャレンジ賞のインタビューをご紹介します。
このインタビュを読んでハルメクグループで一緒に働いてみたいと思った方は、ぜひ採用サイトをご覧ください!
取材・文/ゆりか 写真/貴嗣(ともにハルイロ編集部)
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