期間は? 男性の取得は? 仕事への影響は? パパママ社員に、産休育休と仕事について聞きました。
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今回は、ハルイロ編集部員・さとこが産休育休を取得したパパママ社員にインタビュー。
2022年は、企業による男性の育休取得促進が義務化されるなど、社会の中での仕事と家庭のバランス配分が男女ともに大きく変わるタイミング。そんな節目の年に、ハルメク社員の仕事と産休育休にまつわる本音をお届けします!
育休取得期間は、子どもが生まれた月に左右される。 ここ数年は、コロナの影響も大!
(編集部)現在の仕事内容と、育休の取得期間を教えてください。
(真理子さん)入社15年目。今は通販本部の通販マーケティング課でお客様の通販利用促進などを行っています。私の場合育休は1年間取りました。4月生まれなのでタイミングが良かったんです。翌4月には保育園に入園できましたから。
(えりさん)私は2007年入社で、真理子さんと同期。通販本部、健康食品課でMDと通販カタログの編集を兼任しています。今年の4月に育休から復帰したばかりで、2回目の産休育休になります。1回目は2015年で、1月生まれで生まれた次の年の4月に保育園に入れたので育休は1年と2か月です。今回ふたり目は、7月生まれだったので育休は1年と6か月くらい取りました。
ふたり目の育休期間が長かったのは、生まれたタイミングもありますが、子どもがふたりで大変だったということや、1歳になる月に申し込んだ保育園の落選があります。延長希望を会社に伝え、問題ないと言われたので長く取らせてもらいました。
コロナもあって、0歳児は重症化しやすいというニュースを見て怖くなりましたし、下の子が生まれるときに上の子が小学校へ入学するタイミングだったということもあります。大きく環境が変わるため、ゆっくり見てあげたかったので、育休を長く取ったのは結果的によかったと思います。
(淳さん)私は2017年入社で、2020年4月から現在の通販本部、暮らし課に移動して通販カタログの編集をしています。2021年に1か月の育休を取りました。
ひとり目の子どもの時は育休は取ってなく、ふたり目が生まれた時に初めて育休を取得しました。男性の育休ってどのくらい取ればいいのかわからなくて人事に質問したら好きに決めて良いとのことだったので、妻とも相談して「1か月取ってみようかな」という感じで取りました。
下の子が生まれて付きっきりになると、上の子が幼児返りしちゃうと聞いたんですよ。だから、1か月だけでも上の子も一緒に見られるようにと思って。あとえりさんと同じように、コロナの影響もありました。上の子の保育園がいつ休園になるか分からない状況だったんです。上の子と新生児が家にいて、妻がひとりでは厳しいですよね。
(編集部)育休中はどんなことをしていたんですか。
(淳さん)妻と子どもが快適でいられる環境作りです。上の子が保育園に行っている間は、昼食を作ったり家事をしたりして、妻と下の子が一緒に昼寝できるようにしたり。でも、料理が全然できないのでミールキットを買って炒めるだけとかでしたけど。
産休育休取得での、キャリアへのデメリットなし! 一番大きかったのは心理的なハードルだった。
(編集部)産休育休を取得する際、心理的なハードルはありましたか?
(真理子さん)若干ありました。みなさん気持ちよく送り出してくださったのですが、仕事を引き継がなくちゃいけないので頼む相手に申し訳ないという気持ちがありましたし、体調を考慮して撮影に参加できない時もあって、それも申し訳ないと……。
(えりさん)私は、ふたり目の時に、また1年休むのかって思われてしまうかなって。産休前の体調も悪くて入院手前までいって、仕事ができず迷惑かけるし。でも、上司にも体第一だぞ、と言ってもらえたので、ありがたかったです。
(淳さん)私もありましたよ。男性というのが一番大きい。世の中的にも、男性なのに育休? という感じはどうしてもある。でも、上司の男性がふたりとも子育て中でその辺りの理解もあって「ぜひ取得して」と言ってくれたんです。別の部署で育休取得している男性社員が、社内にいたことも大きかったです。
カタログは毎月出るので、1か月休んで大丈夫かなと思ったのですけど、上司がふたりともスケジュールの前倒しに付き合ってくれたんです。ありがたかったですね。
(編集部)キャリアに影響が出るんじゃないかとか、自分の仕事に対する不安なんかもあったりしました?
(真理子さん)ありましたよ。居場所がなくなるんじゃないかとか、昇進できないんじゃないかとか。でも実際は、今年リーダーに昇格させて頂いて。子どもがいるから昇格できないとかはないんだなと思いました。
(えりさん)私はキャリアへの影響などは考えなかったし、実際、影響はないのですが、子どもがいなかった時と同じペースで仕事ができるのかという不安がありました。
(真理子さん)育休明けは時短勤務にしていて早上がりするのも申し訳なかったし、退社後はすぐお迎え行ってごはんを作ってと休憩なく動かねばならないので、できるかな自分? と不安でした。
(えりさん)そうですよね。うちは夫婦の実家が遠くて、何かあっても夫婦で何とかしなくちゃいけない。その中で会社に迷惑をかけないようにしなくちゃと思っているので。あと体調の心配も。私が倒れると家も回らなくなるので、それは心配でした。
(淳さん)私はキャリアへの心配はなかったですが、妻はやっぱり復帰後の居場所の心配をしているようです。
リモートワークは仕事と子育ての両立に必須! 半面、仕事とプライベートの線引きが曖昧にも。
(編集部)復帰したらしたで仕事と育児とで大変だと思います。仕事面で工夫したことなどはありますか。
(えりさん)完璧を目指さない! 例えば、資料の出来を追求しすぎずスケジュールを意識して進行させるとか。
(真理子さん)前倒しの早めのスケジュールですね。いつ子どもが病気で休むか分からないので。
(淳さん)やることの優先順位付けです。他の人が関わる部分は早めにやって、原稿や資料作りなどひとりで進める作業は後からやる、など順番付けを前よりするようになりました。
(編集部)コロナ禍でハルメクもリモートワークが定着しましたが、リモートワークはやっぱり便利ですか。
(淳さん)実は、コロナ禍前から会社はリモートワーク環境の準備をしていて、私も人事に育児と仕事との両立にリモートワークを勧められていたんですよ。でも、自分が始める前にコロナ禍になってしまい、全社あげてのリモートワークになるのですが。コロナ禍とは関係なく、会社がリモートワークを進めていたというのは、よかったと思います。
実際にリモートワークを始めると、通勤時間がなくなるので、例えば17時半に保育園に迎えに行く場合、会社だったら16時半に出なくちゃいけないけれど家だと直前まで仕事ができます。効率がいいですよね。
(編集部)えりさんはリモートワーク有り無しでの産休育休を経験していますね。
(えりさん)間違いなく便利です。子どもが熱を出した時、今までは会議にも出られませんでしたが、今は参加できますし、会議中に子どもが映っていいよって言ってもらえたので気も楽になりました。会議中に子どもをどこかの部屋に閉じ込めなくていいんだって。ただ、子どもが近くにいると効率良くは仕事ができませんね。
(真理子さん)リモートは必須です。病院に連れて行きたい時に家で仕事をしてから、一時退勤して病院へ、とコントロールできますし、保育園が休園になっても家で見ながら仕事ができますから。
(編集部)家で仕事ができることで、両立しやすくなったのですね。
(真理子さん)でも、タスクを持ち越したくないので、つい子どもの横で仕事をしちゃう。それで子どもに、「ママまだ仕事してる」って言われて、すまん! って思っています。家庭内で仕事をしちゃっているから、きちんと切り分けないと。
(えりさん)確かに私もそれがあります。帰ってもスマホで社内チャットが見られるから、つい見ちゃう。それで6歳の息子に「ママ、スマホばっか見ている」って怒られるし、晩御飯の準備もできていないとワーってなっちゃうし。私も切り離さないといけないなとは思っています。
でも将来、この男の子が大きくなった時、女性は家事と子育て、男性は仕事、ではなく協力して子育てや仕事をするんだよ、と考えてくれるといいなと思っています。
(淳さん)自分も緊急じゃないかぎり、18時を越えたら業務時間外と割り切るようにしています。
産休育休は胸を張って取っていい制度。 気持ちの良いサポートで、子育てしやすい環境に。
(淳さん)先ほど、女性は家事と子育てという話しがありましたが、私は逆で男性も子育てしなくちゃいけないという意識でいるんです。仕事だけしていればいいって言うのは、だいぶ前の世代の話しかなと。子育ても仕事というか、やらなくちゃならないことだし。お互いの負担が軽くなりますしね。
産休育休はいい制度だと思うんです。実際に自分も取ってみて、育児の大変さを知ったし、家族の時間を持てる良さも知って、よりそう思うようになりました。本当に子どもはコントロールできないんですよ。ごはん食べ始めてからすぐに、下の子がうんちしたとか日常茶飯事なので。
もちろん周囲への気遣いは必要だし、自分も申し訳ないという気持ちはありましたが、とは言え、産休育休は取るべき制度だと。
(編集部)男性の育休ももっと当たり前になったらいいという感じですか?
(淳さん)男性も女性も取得しやすい環境がもっと広がればいいと思います。
(編集部)国として制度としてはきちんとあるし、少なくともハルメクではキャリアへの悪影響はない。リモートワークが整ったことで、両立も以前よりしやすくなった。あとは自分の心理的なハードルでしょうか。
(淳さん)心理的なハードルは、休むとなるとどうしても出てくるとは思います。だから、周りのサポートでその辺りは軽くしてあげられたらいいですよね。女性も、自分の会社だけじゃなく旦那さんの会社からのサポートまで感じられると、たぶんもっと子育てしやすいんじゃないかな。
だから妻は一度も会ったことがないけれど、私の上司に感謝をしているんですよ。
(編集部)最後に今後の目標や、こうなりたい自分像があったら教えてください。
(えりさん) 私は常に顧客を理解し、それを形として還元できるような仕事をしていきたいです。あと、仕事でもプライベートでも機嫌よくいたいですね。作家の田辺聖子さんが書いていたのですが、人間の最上の徳は人に上機嫌で接することって、ホントそうだなって思うんです。職場でもそうだし、顔が怖いと子どもも不安になるから。なるべくニコニコしていたい。今はまだできてないから、できるようになりたいですね。
(淳さん)育休取得で力になってくれたように、この人のためにも頑張りたいと思える上司がいるので、仕事を頑張っていきたいという思いはあります。プライベートでは、子どもが2人ともぐんぐん育っていますが、ふたりを同時に抱っこできる体力筋力を保っていたいですね。子どもとキャッチボールしたいなという夢もあります。
(真理子さん)私は、私に任せたら大丈夫、と思ってもらえるような仕事ができるようになりたいです。上司が難しい問題でもタスクを切って具体的に進めるのがうまい人で、そのスキルを学びたいし、他の部署のことも知って課題解決の道を見つけられるようになりたい。家庭では、自分が楽しくいたいですね。自分も子どもと楽しみながら成長していきたいです。
子育て、仕事、自分の成長。試行錯誤でバランスを取りながら、でも前向きに楽しく進んでいく。そんなハルメクパパママ社員のみなさん。
お話を伺って思ったのは、ハルメクは会社として産休育休を取得するパパとママへの環境は整っていますし、周囲のバックアップもある。それでも感じてしまう取得での心理的ハードルをもっともっと減らしていけたら、さらによい環境になっていくのではないか、ということ。だからこそ、ハルメクの子育てパパママ社員のみなさんには輝いてほしいと思いました。
取材・文/さとこ 写真/貴嗣(ともにハルイロ編集部)
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