プレスリリース

【シニアの『住まい』に関する調査】 「死ぬまでずっと今の住まいに住み続けたい」シニアは半数を超え53.0%。

株式会社ハルメクホールディングス

女性誌販売部数No.1(※1)の雑誌「ハルメク」をグループで発行する株式会社ハルメクホールディングス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:宮澤 孝夫)ハルメク 生きかた上手研究所は、株式会社 ハルメクエイジマーケティング(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:木船信義)と合同で、55~79歳の男女2,000名を対象に「シニアの『住まい』に関する調査」をWEBアンケートにて実施いたしました。
(※1)日本ABC協会発行社レポート(2022年7月~12月)

【 調査サマリ 】

■「死ぬまでずっと今の住まいに住み続けたい」は53.0%。
現住所における居住年数の平均は27.3年、今の住まいの築年数は30.3年と、いずれも30年前後。
今後の住まいについては、「死ぬまでずっと今の住まいに住み続けたい」が半数を超え53.0%。住まいにこだわらずとも、「死ぬまでずっと今住んでいる地域に住み続けたい」も19.9%みられた。さらに、「健康な間は今の住まいに住み続けたい」は18.3%(複数回答)。
今の住まいに住み続けたい意向は年代が高いほど多く、特に男性で顕著(男性75~79歳では72.0%)。

■今の住まいに「満足」が66.0%、一方で、住まいの将来に「不安がある」は44.6%。
⇒今の住まいに「満足している」27.1%、「やや満足している」39.0%で、合わせた「満足」は計66.0%。
⇒今の住まいの将来について「不安がある」13.5%、「やや不安がある」31.1%で、合わせた「不安がある」は計44.6%。
⇒年齢を重ねることでの不便や不満は「特になし」が37.6%。

■リフォーム経験者は45.3%、今後、リフォーム意向ありは28.2%。
⇒時期や規模を問わず、今までに住宅リフォームを実施したことがある人は45.3%。また、リフォーム経験の有無関係なく、今後、リフォームを「する/したい」と考えている人は28.2%。

■リフォームの平均金額は約383万円で、自己資金比率は88.6%。
最近実施したリフォームの費用を聞いたところ、848名から具体的な金額の回答が得られた。平均額は約383.0万円で、内訳をみると自己資金比率が88.6%と高く、自己資金の平均額は339.3万円。借入金や補助金などの利用は限定的で、大半が自己資金でまかなわれている。

住み替え、建て替え(リフォーム、改修含む)は現在の自分や夫婦のことを考えて内容を決定。
⇒住み替えや建て替え(リフォーム、改修含む)内容を決めるにあたっては、自分や夫婦の将来のことを念頭においてというより、現在の自分や夫婦のことを中心に考えている割合が多く、57.7%であった。
⇒参考にした情報は多岐にわたり、「地元の工務店からの情報」「住宅展示場、設備展示場、ショールーム」「インターネット」「知人、経験者からの情報」などを利用している。

■最近5年間での建て替え(買い足し、買い替え、工事・修繕)では「水回りや外壁・屋根の修繕」割合が多く、今後やりたいこと上位も同様の内容。 
⇒最近5年の間に住まいに買い足したもの、買い替えたもの、工事・修繕上位は、「トイレのリフォーム」13.5%、「縦型洗濯機」10.6%、「外壁の修繕」10.4%、「屋根の修繕」9.8%、「給湯器」9.6%。
⇒今後やりたいことについても、上位は「浴室のリフォーム」「キッチンのリフォーム」「外壁の修繕」「トイレのリフォーム」「屋根の修繕」と続く。

【調査背景】
ハルメク 生きかた上手研究所は、シニアのインサイトについて調査・分析を行っています。
シニアはご自身の住まいに関して、どのような不満や不安をもっているのでしょうか。また、年齢を重ねることによる心身の変化に伴い、家の中でどのようなリスクや困りごとに直面しているのでしょうか。さらには、自身や家族を念頭に将来の暮らしをどのように思い描いているのでしょうか。シニアの住まいをめぐる実態と意識を探るべく、本調査を実施しました。
※調査結果のパーセンテージは、小数点以下第2位を四捨五入しているため、総数と内訳の合計が一致しないことがあります。
※調査主体の株式会社ハルメクホールディングス 生きかた上手研究所」所長への取材、コメント提供も可能です。
 
【調査概要】
調査の方法:WEBアンケート
調査の対象:55~79歳の全国の男女 2,000名 ※高齢者向け住宅居住者を除く
調査実施日:2023年8月29日(火)~8月30日(水)
調査主体 :株式会社ハルメクホールディングス 生きかた上手研究所
 
※本リリース内容を掲載いただく際は、出典「ハルメク 生きかた上手研究所調べ」と明記をお願いいたします。

死ぬまでずっと今の住まいに住み続けたい」は半数を超え53.0%。

・今住んでいる場所に居住している年数の平均は27.3年。また、今の住まいの築年数は30.3年と、いずれも30年前後。
(※平均は、「わからない」を除き、1年未満:0.5年、1年~3年未満:2年、3年~5年未満:4年、5年~10年未満:7.5年、10年~20年未満:15年、20年~30年未満:25年、30年~50年未満:40年、50年以上:60年、として算出。「わからない」を除いたベース人数は、居住年数1,960名、住居築年数1,855名)
・ 今後の住まいについての考え方を聞いたところ、最も多かったのは「死ぬまでずっと今の住まいに住み続けたい」で53.0%。次いで、「死ぬまでずっと今住んでいる地域に住み続けたい」19.9%、「健康な間は今の住まいに住み続けたい」18.3%と続き、できるだけ今の住まいや地域で住み続けたい意向がみられた。
・男女年代別でみると、年代が高いほど「死ぬまでずっと今の住まいに住み続けたい」意向が多い結果に。特に男性で顕著で、男性75~79歳では72.0%。

今の住まいに「満足」が66.0%。一方で、住まいの将来に「不安がある」は44.6%

・今の住まいに「満足している」27.1%、「やや満足している」39.0%で、合わせて「満足」は66.0%。
・一方で、今の住まいの将来について「不安がある」13.5%、「やや不安がある」31.1%と合計44.6%が不安ありとしている。
・年齢を重ねることで感じるようになった住まいへの不便や不満については、37.6%が「特にない」としている。不便や不満としては、「庭の手入れが大変」22.3%、「外壁や屋根、窓やドアなどの老朽化が心配」18.8%、「風呂場の掃除がおっくう」17.7%、「階段の上り下りが疲れる」14.8%、「上部や奥にしまった収納物の出し入れが大変」14.2%が上位にあがっている。

リフォーム経験者は45.3%、今後リフォーム意向ありは約3割の28.2%。リフォームの平均金額は約383万円。自己資金比率88.6%

・今までに住宅リフォームをしたことがある人は45.3%。住み替えは47.7%、建て替えは14.4%。
・また、過去の経験有無関係なく、今後住宅リフォームをする/したいと考えている人は28.2%と約3割。それに比べて住み替え意向は14.6%、建て替え意向は4.7%と少ない。

・最近実施したリフォーム費用を万円単位で聞いたところ、848名から具体的な金額の回答が得られた。リフォーム総額の平均は約383.0万円。内訳をみると、自己資金平均が約339.3万円、借入金が約36.7万円、補助金など(返済不要)が約7.0万円。自己資金比率が88.6%となっている。

住み替え、建て替え(リフォーム、改修含む)の内容を決めるときに重視した人は「現在の自分と配偶者、パートナー」31.8%、「現在の自分」25.9%。

・住み替え、建て替え(リフォーム、改修含む)経験者に誰を中心に内容を考えたか聞いたところ、「現在の自分と配偶者、パートナー」が最も多く31.8%、次いで「現在の自分」が25.9%で、現在の自分や夫婦のことを念頭においている割合が57.7%と多く、将来のことより現在を重視する様子がうかがえた。
 

・住み替え、建て替え(リフォーム・改修含む)時の参考情報を、収集段階と決定段階に分けて聞いた。いずれにおいても参考情報は多岐にわたるが、「地元の工務店からの情報」が最も多く、次いで、「住宅展示場、設備展示場、ショールーム」が続く。「インターネット」と「知人、経験者からの情報」は、収集段階と決定段階で順位が入れ替わる。

最近5年間での建て替え(買い足し、買い替え、工事・修繕)では「水回りや外壁・屋根の修繕」の割合が多く、今後やりたいことも同様の内容

・最近5年間に住まいに「買い足したもの、買い替えたもの、工事・修繕したもの」上位は、「トイレのリフォーム」13.5%、「縦型洗濯機」10.6%、「外壁の修繕」10.4%、「屋根の修繕」9.8%、「給湯器」9.6%。
・今後やりたいことの上位も「浴室のリフォーム」「キッチンのリフォーム」「外壁の修繕」「トイレのリフォーム」「屋根の修繕」で、水回りや外壁・屋根の修繕割合が多い。実施済みと比べて今後やりたいこととして割合が増えたのは、6位にあがっている「二重サッシまたは複層ガラスの窓」である。

【専門家の見解】
ハルメク 生きかた上手研究所 所長 梅津 順江(うめづ ゆきえ)
2016年3月から現職。主に年間約900名のシニアを対象にインタビューや取材、ワークショップを実施
 

健康なシニア向け住宅は、“住み替え”より“建て替え(※)”に商機あり

(※)リフォーム、改修含む

結婚して家族が増えてマイホームを持ち、気がついたら今の地域と住まいに30年。「住み慣れている」「住みやすい」からと、一生(できれば)今の場所・家に根を張りたい・・。今回の調査から、55~79歳が住居における変化を望まない意識と実態が明らかになりました。
安くはない買い物なので、金銭的な問題が大きいハードルになっているのでしょうか。それだけではありませんでした。住まいに対して満足している割合は66.0%、中立(どちらでもない)が20.2%、不満は13.9%。「今のままでいい」「不満はない」などの自由記述が目立ち、ある程度今の住まいに満足している様子です。「引越しの体力がない」「結婚してからずっと住んでいるので変わりたくない」「生まれ育ったところで老後を過ごしたい」など、世代ならではの理由も見られました。
一方で、不安は44.6%、中立は26.7%、不安なしは28.7%。年を重ねることで今まで感じなかった不便・不安を感じています。具体的には「庭の手入れ」「外壁や屋根、窓・ドアの老朽化」「風呂場の掃除」「階段の上り下り」「上部や奥にしまった収納物の出し入れ」が上位に選ばれました。
この結果から、歳を重ねて感じる不便や不安は、引越しや移転といった“住み替え”ではなく、リフォームや改修といった“建て替え”で解決していることが分かりました。リフォーム経験者は45.3%おり、今後のリフォーム意向者も28.2%いました。かける費用は平均約383万円。工事・改修する・したい場所は水回りや外壁、屋根と回答しています。
住宅リフォーム市場規模は、6~7兆円と言います(出典:矢野経済研究所)。この市場はシニア世代によって支えられている、そして、これからも支えられていくであろうことが予測できそうです。

■ハルメク 生きかた上手研究所のシニアリサーチデータは、「ハルメク シニアマーケティング LAB」で掲載しています。
「ハルメク シニアマーケティング LAB」は、ハルメク世代(シニア)を顧客とする企業にとって有益な情報をお届けしている情報サイトです。ハルメクグループが提供する定期購読誌や通販等を通じて得たマーケティングデータや記事、シンクタンク「ハルメク 生きかた上手研究所」の調査レポートなど豊富な情報が満載 です。

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