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【チャレンジ賞特集】「ハルメク」のWEB編集者が切り拓いた新しい道

【チャレンジ賞特集】ハルメクグループの「今」と「未来」を伝えるオウンドメディア「ハルイロ」をご覧いただきありがとうございます。
ハルメクには半期に一度、会社に貢献した社員を表彰する「MVP賞」と「チャレンジ賞」があります。
MVP賞は「会社に対して著しい貢献をした、もしくは困難を乗り越えるために粉骨砕身努力した社員のリーダーシップ・実行力を称える」賞。
チャレンジ賞は「従来の延長線上の取り組みにとどまらず、新しいチャレンジを行った、もしくは会社の未来につながるアクションを行った社員の意欲を称える」賞。
今回は、チャレンジ賞受賞の社員にインタビューです!

既存の枠を超え、新たな業務を創出

2022年上期にチャレンジ賞を受賞したのは、ハルメクWEB事業部のさやかさん。3年前にローンチした雑誌「ハルメク」のWEB版、「ハルメク365(旧・ハルメクWEB)」編集部に所属しています(受賞当時)。

マリンスポーツ誌、子育てWEBメディアなどで編集業務に従事。「次女が小学校入学のタイミングで、より幅広いテーマ、業務が経験できると思って」ハルメクに入社、現在に至る。

(編集部)「ハルメク」のWEB編集として、いつもどのような仕事をしているんですか?

(さやかさん)読者視点に立った質の高いコンテンツを作ること、そのコンテンツが多くの人の目に触れるようYahoo!ニュースなど外部サイトに積極的に配信を行ったり、検索流入を増やすためにSEO対策をしたりする編集作業が主な業務です。

(編集部)コンテンツ制作のルーティン業務だけでなく、新しい業務を創出したことがチャレンジ賞の受賞理由でした。詳しく教えてもらえますか?

(さやかさん)2021年に毎日、健康で美味しくお茶を楽しむことをモットーに、お茶に関する健康情報やレシピ、特別な体験プログラムをお届けする「お茶活クラブ」という会員制コミュニティをスタートさせました。その取り組みの一環として、ハルメク365の読者のみなさんに飲料メーカーの伊藤園さんに「お~いお茶」の思い出を投稿していただくキャンペーンを企画提案・実施しました。「お~いお茶」とあなたのエピソードを教えてくださいって。応募作品の中から、最終優秀賞、優秀賞、ハルメク賞を選んで発表することにしました。

「お~いお茶」の魅力をハルメク読者の声で伝えられたら……

(編集部)どうしてエピソード投稿型のキャンペーンを思いついたんですか?

(さやかさん)お茶の魅力を伝えるコンテンツ作成をする上で、伊藤園さんに訪問した際、「長い歴史があって定番アイテムとなった『お~いお茶』の魅力を、今一度お客様に再認識していただくことはできないか」という課題を伺いました。「お~いお茶」は、緑茶飲料の元祖なんですよ。竹筒をモチーフにしたパッケージやロゴも、発売当時の1984年から大きく変えることなく、お客様が愛着を持っているデザインやブランドイメージを大切にしているんです。

一方で、競合他社は新しいブランド、新しいデザインの商品をどんどん発売してくる。「お~いお茶」という存在が、空気や水のように「そばにあって当たり前」の存在になってしまって、目新しさ・新鮮さを感じにくくなっているのではないかと仮説を立てたんです。私も、その良さが世間になかなか伝わっていないなと感じていたので。

本当の意味で商品のファンになるのって、成分や効能の情報よりも「おいしい」とか「うれしい」とか、商品を通して感じた気持ちだと思うんです。それで、「結婚式で読む親への感謝の手紙ではないですが、『お~いお茶』を手に取ったきっかけや、『お~いお茶』にまつわる家族の思い出を手紙にしてもらって、その時に感じた温かい気持ちを再確認してもらえばいいんじゃないかな」と思って。「もうすぐ来る日本茶の日に向けて、エピソードキャンペーンをやりませんか?」とご提案させていただきました。(※「日本茶の日」とは、伊藤園さんが毎年10月1日に制定した記念日。豊臣秀吉が天正15年(1587年)に開いた大茶会「北野大茶湯」(きたのおおちゃのゆ)に由来します。)

ご担当者とのミーティングの中で即席で提案したアイデアでしたし、これまでコンテストのような企画を実施したこともなかったので、正直なところ、どのくらいの応募があるかは未知数でした。でも、ふたを開けてみたら、1回目と2回目で合計1500件弱も応募があったんです。最初は、「応募者プレゼントを100件も用意してもらったけれどそんなに応募来るかな……」と本当に不安だったのですが、うれしかったですね。

伊藤園さんも私たちも感動しきりの応募作品

(さやかさん)エピソードの内容も素晴らしかったんです。「お~いお茶」が、みなさんの人生とともにあったんだなと感じるものがたくさんありました。

例えば、「子どもの頃遊びに行くと、いつもおばあちゃんが『お~いお茶』を出してくれた。今はコロナでなかなか会えないけれど、今度は、私が『お~いお茶』を持って会いに行きたい」とか、「息子の出産のときに分娩室に持ち込んだのが『お~いお茶」」とか。日常の中で「お~いお茶」が、「安心感」というのかな、ただの飲み物ではない、特別な価値を提供していることをみなさんに感じてもらうことができました。

50代女性だけではなく、20代~30代の若い方からの応募もあって。祖母から孫へ、親から子へと手渡した思い出、そして成長した子や孫が「あの時はありがとう」というエピソードを投稿していて。三世代が1つの商品について、それぞれ感じた温かい気持ちを共有する。世代を超えてそういうコミュニケーションの場を提供できるのは、WEBならではのチカラだなと思いましたね。

デジタルコンテンツを、あえて紙の冊子に

(編集部)このキャンペーンには後日談があって、応募者のエピソードを手作りのフォトブックにして、伊藤園さんにプレゼントしたんですよね?

(さやかさん)はい、打ち合わせでお会いするときにサプライズでお渡ししました。伊藤園さんは、売り上げとかの数字はもちろんご存じですけれど、お客様たちにとって、「お~いお茶」がどれだけなくてはならないものか、生活の役に立っているのか、感謝されているのかなど、数字では表せないお客様の心の声をなかなか知るのは難しいと思うんです。

私も営業さんも、エピソードに本当に感動しちゃって、それをなにか形にしたいなと思っていたんです。それで、応募作品を冊子にして、伊藤園さんにプレゼントしようという話になりました。同じ内容でも、やっぱり紙に印刷して手に取って読むとまた違うじゃないですか。

私たちは雑誌社で文字や写真のもつチカラもわかっているし、通販でお客様と直接つながっているから、お客様の声で現場が活気づくということもわかっていたので、そういうことができないかなって。ご担当者が他の部署や工場にも送ってくれたみたいで、工場勤務の方も冊子をすごく喜んでくださって、みなさんで回覧されたそうです。

さやかさんがサプライズでプレゼントした応募作品をまとめた冊子。一つ一つのエピソードにふさわしい写真は、さやかさんが考えて撮影。「紙に印刷すると、デジタルとは違うぬくもりみたいなものをより感じますね」(さやかさん)
2022年12月には、文化事業部の協力を得ながら、「お茶活クラブ」主催のクリスマス会を開催。ハルメクの読者を招待して、ティーテイスタ―(お茶に関する高い知識を持つ社員にのみ与えられる、伊藤園の独自資格)の資格を持つ伊藤園社員さんの講演や、読者参加の抹茶アートなど大盛況!

(編集部)
読者・ハルメク・伊藤園さんの新しいつながりがどんどん広がっていったんですね。さやかさんが読者のためにも、クライアントのためにも熱意を持って考える姿が目に浮かびます。

(さやかさん)
ハルメクに入社して、すごくいい経験ができているなって思います。ハルメクは雑誌、WEB、イベント、通販といろんな部署があって、それぞれのプロたちが働いている。連携もできるし、新しいことにどんどんトライできる。そういう土壌があるからこそ、新しい企画もスムーズに実現できるんだと思います。「ハルメク365」という、新しいサービスもスタートしたので、これからも今までにない新しいサービスをいろいろ企画していきたいですね。

(編集部)
伊藤園さんとのプロジェクトの最中、さやかさん、実は上のお子さんの中学受験も経験していたそう。仕事と子育ての両立の秘訣を聞くと、「うーん、両立できてるのかな?子どもたちが自立しているだけなのかも?(笑)」との答え。こんな肩ひじ張らない朗らかな人柄にハルメクらしさを感じました。

取材・文/絵里奈 写真/貴嗣(ともにハルイロ編集部)



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